
第3回 | 選定地
ママ下湧水公園
[所在地] 東京都国立市 [面積] 約3,700㎡ [活動開始] 2006年4月
ママ下湧水公園は東京都国立市泉地区に位置する国立市の公園です。園内には青柳 崖線上の樹林帯、崖線(ママ)下より湧出する湧水群を集めて流れるママ下水路、造 成された湿地がみられます。さらに、周辺には疏水百選(農林水産省)に選定された 府中用水とその受益水田が存在し、これらと一体となった景観が特徴です。
市役所や専門家と協力しながら、市民が主体となって月に一回程度集まり、湿地・ 水路・崖線樹林の維持管理、清掃活動を主に行っています。生物の生息場としての役 割と、自然公園としての利用や景観との両方に配慮した維持管理方法の確立を目指し て活動しています。
造成した湿地では、絶滅危惧種であるホトケドジョウやドジョウ、ニホンアカガエ ルが生息および繁殖するようになりました。湿地やママ下水路では魚類を狙ってサギ 類、カワセミが飛来します。周辺の水田や畦畔でみることの少なくなった植物が生育 するようになりました。都内ではこうした景観および生物相を有する場所が著しく減 少しており、本公園の持つ重要性も高まっていると考えています。

