
第1回 | 選定地
乙女高原
[所在地] 山梨県山梨市 [面積] 約7,600,000㎡ [活動開始] 2001年4月
選定地である乙女高原は県有林であり、1999年に山梨県の事業として始まった「森林 文化の森」の指定地です。
「乙女高原の自然を次の世代に確実に譲り渡す」ために、乙女高原の自然や歴史などを知 る調査活動、実際に汗を流して作業する保全活動、人々に乙女高原の自然や歴史を知っても らう環境教育、活動の様子をより多くの方に知ってもらう情報発信という4つの柱を立てて 活動しています。具体的には、秋に大勢のボランティアが集まって草刈りを行ったり、乙女 高原案内人養成講座という人材養成を行ったりしています。
乙女高原では、亜高山帯特有の植生が、シカの食害によって被害を受けることが問題になっ ています。そこで、「関東・水と緑のネットワーク拠点百選」の支援を受けて、シカから植 生を守る柵(シカ柵)を設置しました。設置にあたって、設置時期の検討や先行事例の視察 を実施しました。設置後、シカ柵の内側では、4年ぶりにミズチドリが開花するなど、柵の 内と外で植物の生育状況が異なることが分かりました。今後、継続的な調査でシカの動向を 見極めつつ草原植物の保全をしていきます。

