
第1回 | 選定地
上谷沼調節池周辺
[所在地] 埼玉県さいたま市・川口市 [面積] 約180,000㎡ [活動開始] 2007年4月
上谷沼調節池は大宮台地の最南端にあり、南北を藤右衛門川が縦断する谷戸の一角に整備された調節池です。これまでの整備や維持管理は、洪水時にあふれた水を受け入れる目的で行われたものだったために、自然環境への配慮が十分ではありませんでした。このため、昔から地域にいた動植物の保護や、分布を広げつつある外来植物への対策などを当面の課題として、調節池を管理する行政との間で解決に向けた意見交換を重ねています。調節池に隣接する小谷場中学校には湧水や雑木林が、また谷戸の高台沿いには、屋敷林や斜面林が連続した形で今も残っています。都市化が進んだこの地域においても、水辺から草地、雑木林にかけて連続する谷戸の自然環境を一体で守ることで、地域の自然の質を高めることができると考えています。今後も、自然観察会や外来種の除去作業、環境をテーマにした講演会などの様々な活動を通じて、地域の方々が身近にある自然の存在を再認識し、地域の財産として共有できるように、継続して呼びかけを行っていきたいと思います。目標は大宮台地の水循環の再生と、かつてこの地域の名産品だった「浦和のうなぎ」の復活です。

