長池里山クラブ

第1回 | 選定地

八王子市長池公園里山体験ゾーン

[所在地] 東京都八王子市 [面積] 約10,000㎡ [活動開始] 1999年6月

 八王子市長池公園内の里山体験ゾーンを活動エリアとして、「①良好な自然環境の保全、②住民コミュニティの形成、③市民の手による里山文化の育成・継承」を柱に継続的な里山保全活動を行っています。毎月1回の定例活動として、広く一般から募集した会員を対象に、どんと焼き、炭焼き、田植え、かかし作り、稲刈り、芋掘り、椎茸駒打ち、収穫祭、自然観察会などの里山体験イベントを実施しています。
 このたび助成を受けて取り組んだのは、トンボ池(面積約155㎡・最大水深70㎝)を中心とした水辺の保全活動です。トンボ池ではコサナエ、クロスジギンヤンマなど10種類以上のトンボの生息が確認されていますが、近年はアメリカザリガニやウシガエルが増殖してトンボ類が減少しています。そこで2008年度からモンドリ網を設置し、外来種の駆除を続けています。2010年11月には公園管理者と協力して池のかいぼりを行い、富栄養化の原因となる堆積物を排出しました。さらに護岸改修や水辺移行帯作りも進めていきます。
 田んぼでは2009年度から冬期湛水を始めたところ、ヤマアカガエルの産卵数が増えました。脱穀後の稲藁を、かかし作りなどに使うだけでなく切り藁にして田んぼに戻すことも始めました。今後も、里山体験ゾーンの多様な環境を良好に維持できるよう活動していきます。

2009年度は、水路を渡る小さな橋や堰、また休憩場所も整えました
百選の支援を受け、休憩場所ができたことで谷津田が地域交流の場としても機能しはじめています