
第1回 | 選定地
一宮町御堂谷の谷津田周辺
[所在地] 千葉県長生郡一宮町 [面積] 約2,400㎡ [活動開始] 2003年1月
高校における部活動として地権者や地域住民の方々と連携し、耕作放棄された谷津田の 再生・保全活動に30年以上取り組んでいます。生きもの調査や観察会を行うほか、継 続的に環境に配慮した米づくりを行うことで、豊かな生態系が広がる田んぼを育んでいます。
これまでに、単調な流れにならないような小落差工を組み入れた農業水路を整備したり、 放棄された水田の畔を増やすべく区画を小さくした開墾なども行ってきました。米づくりも、 谷津田の生態系の中心的な役割を担うニホンアカガエルの生態に合わせて行っています。生 きものに配慮したこれらの田んぼでは、標準区画水田との比較で、動物の個体密度が1.9倍に、 植物の種数が1.5倍になったという調査結果も出ています。
生徒は、開墾した田んぼでの米づくりやそれに伴う維持管理作業を通して、農業と野生の 生きものとの関わり合いを体感し、野生の生きものを保全するための視点を身に付けていき ます。また、普及活動として、地域住民対象の自然観察会や農業作業体験会、地元保育所へ の出前授業、中学生やボーイスカウトとの共同作業などに取り組んでいます。

