
第1回 | 選定地
宍塚大池
[所在地] 茨城県土浦市 [面積] 約1,000,000㎡ [活動開始] 1989年4月
土浦市宍塚にある自然環境・歴史的な環境に恵まれた約100haの里山を次世代に残し、生物多様性を維持し環境教育の場として活用すると同時に、地域の伝統文化もふまえた保全活動を、大学サークル・小中学校、企業、都市住民を巻き込み、地元の協力を得ながら行っています。
生物多様性を損なわないよう、専門家の指導を仰ぎながら、調査に基づいた保全活動を行っています。例えば、草刈りのみの林、落葉掻きも実施する林等、林によって保全手法を変えています。湿地では、猛禽類の生息に配慮した草刈りのほか、保全計画に基づいた順応的な管理等を、ため池では外来種の駆除や、広い開水面を確保するための野生ハスの刈り取り作業等に取り組んでいます。「田んぼ塾」では、伝統文化に学びつつ、生きものに優しい無農薬・無化学肥料による米づくりを実践しています。「宍塚米」オーナー制度では、農家から高値で米を買い取り、都市住民に販売する農家支援を行っています。この他に、果樹園や竹林の整備管理等、里山の多様な環境に多様な人が集う活動を継続発展させています。宍塚の里山は3/4が私有地であることから、将来的に確実に保全が行われるよう、県や市の行政担当者と定期的な学習会を開催しています。

